sacom works【さこむわーくす】
 刺繍技術から見た「失敗しにくいパッチ・ワッペンデザイン術」その4
 〜完全刺繍の萌えミリタリーパッチを作る!〜
 手書きのお客様はもちろん、グラフィックソフトをお使いのお客様まで必見!!
 糸と記事で再現する刺繍です。刺繍にあったデザインをすることで、より美しい仕上がりになります。
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失敗しにくいワッペン・パッチデザイン術
この記事はsacom worksブログ
(パッチ・ワッペン製作sacom works)に掲載した
「萌えミリパッチを作る」を再編集したものです。

コンテンツ コンセプト
○はじめに
○ストーリー
【注意!】
○刺繍の制限
○下書き
○サイズ
○外周処理
○フォント
○サインペンで
清書する方法
○着色の注意
○入稿形式
○修正の苦悩
 
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(7)サインペン清書  1mm程度のサインペンを用いて、実寸サイズで仕上げる!


【できあがったサインペン清書画(原画)】
バランスが取れていれば、この程度で十分です。

(きちんと制限を考慮されている分、むしろきっちり作られたデータよりも作りやすいです)
   
ミキ先輩・・・
なんだか、とても雑なイラストですね・・・(笑)
こんな感じでOKなんですか?
 
 
これでも十分作業できるの。

「刺しゅうの制限」をきちんと踏まえたイラストなら、手書きの図案でもいいのよ。
寸法とか構図がきちんとしていれば、という前提だけどね・・・
   
ここからは失敗しにくい「1mm太さのサインペンを使った清書」を紹介しますね。

ソフトを使ってデザインしたいお客様も、サインペンで原画を描いてPCに取り込んでから作図すると確実なのです♪
 
 
 刺繍パッチを作るために、何度か書き直した下絵を
清書する作業に入っていきます。

 PCを使って描かれている方は専門でしょうから、作図で心配することは殆どないと思われますが、再度申し上げるように、上記で書いた「刺繍の条件・制限」をクリアしていただく必要があります。
 
PCで描かれる方の場合、どうしてもデザインありきになってしまう傾向がありますので、十分ご注意いただきたいのです。

 こうした制限をクリアしやすく、また、PC作図ができない方でもワッペン・パッチの清書ができる方法があります。
 それが
「サインペン清書」です。

 これはすべてのパターン・・・たとえばウィングマークなどには使えない場合もあるのですが、キャラクターを刺繍するような場合は、概ね使えます。

「1mm程度のサインペン」を用いて「実寸サイズ」で描く前提ですが

●刺繍でなめらかな線を再現できる太さを確保できる
●このペンで書けない文字は、刺繍できない(注1)

があります。
また、下記のような方法で書いていきます。

(1)サイズ通りに描く。
(2)最後の下絵としてシャープペンシルや鉛筆で描く。
(3)直線は定規を、円形はコンパスを使う。
(4)太目のサインペンやマジック(1mm程度)を用いてできるだけ丁寧になぞる。
(5)なぞり終わったら、鉛筆等で書いた線を消す。窓ガラスからの明かりを用いて重ね描きしてもよい)


   
絵も雑ですけど、字も汚いですね(笑)
ホントにこんなのでいいんですか?
 
 読めればいいのよ(笑)

「刺しゅうの制限」をきちんと踏まえているかどうか。それが一番重要なの。

スペルはきちんと確認して、メールで送ってもらえると安心ね。
 
 
 なお、コンパスや定規を使うのはバランスを取るためであって、清書する段階でフリーハンドになって、多少ゆがんでもかまいません・
 しかしながら、丁寧に書いていただければ作業がしやすくなります。
 定規などを使わずフリーハンドで書かれたバランスの悪い図案は、修正作業が大変難しく苦労します。手書きであれPCであれ、バランスの取れた図案は大変スムーズに作業することができます。

 また、下書き段階で大きく書いてしまった場合、コピーの拡大縮小を利用して現物サイズに近づけていただければ、それでも結構です。実際サイズ÷下書きのサイズ×100で、拡大縮小率が割り出せます。

 画像(注1)にご注目ただきたいのですが「意識」という字を書こうとしたところ、ぐちゃぐちゃになってしまいました。字が汚いのも原因なのですが、実寸サイズで1mm程度のサインペンで描いて読めない字は、ほぼ間違いなく刺繍することができません。

 
サインペンを使って作画するのは、刺しゅうで作れないような、小さな文字や模様をデザインに組み込まないための予防策なんですね。

なるほど〜♪
 
鉛筆やボールペン絵で入稿されるお客様も多いにゃ。
できればサインペンで清書してほしいのにゃ。

どこまで刺しゅうできるか体感してもらえるし、刺しゅう化するときも作業もしやすいにゃ。
 

   清書でアウトライン(線)ができたら、数枚「モノクロコピー」を取り、コピーした絵に着色ないし注意書きを書き込みます。色の指定は注釈で描いていただいても構いませんが、赤ペンなど別の色で書いていただくとわかりやすいです。(自分自身、このイラストを作図しながら「黒線ばかりだとわかりにくいなー」と感じました・・・)

 なお、モノクロの線のみの絵と、着色した絵(色鉛筆でもかまいませんが、濃い色で)、注釈を入れた絵の3枚があると大変作業しやすいです。

 あと、ついでにこういうのがあると有難い・・・というものですが、オリジナルでキャラクターを作った場合、細かいパーツがわかりにくい事があります。
 今回の場合、(注2)に示すリボンが見づらかったので、リボンである旨表示します。リボン程度なら作れますが、細かい絵があると助かります。
 また(注3)でメイドさんのカチューシャが「カチューシャとヘッドセットが一体になっている」ことと
、エプロンは「エプロン風チェストリグ」になっている旨示し、チェストリグのおおまかな設定画を記載しています。また、カラーは陸自迷彩(2型または3型)になっているという注釈も入れます。



ミキ先輩のエプロン、実はエプロンじゃなくて、ミリタリーの装備品だったんですね(笑)
 
まぁやが使っているサスペンダーも、ミリタリーの装備品にゃ。
ミリタリー系刺しゅう屋がデザインしたからにゃ〜。
   
ミキ先輩からサバゲーに誘われて・・・
お下がりでいただきました♪
 
 
90年代まで主流だった、ピストルベルトとH型サスペンダーのセットだにゃ。
俺はブッシュハットがお気に入りにゃ。

・・・おっと、話がミリオタ話に脱線してるにゃ。
   
 サバゲー行きたい・・・

 中の人
 
中の人はサバゲーどころじゃないのにゃ(笑)
仕事するにゃ。

っつーか、人には見えないにゃ。新しい妖怪だにゃ。


 一言にイラスト、デザインと言っても得意不得意があり、丸投げされて困る図案と困らない図案があります。
 多くの場合丸投げは辛いですが、ミリタリーマニアであるsacom worksの場合、銃火器の場合、丸投げされたほうが書きやすい絵でもあります。
 だいぶ細かくなってペンでは描けないので、注釈にてハンドガンはP220サイレンサー付きと記載します。ミリタリーマニアでないと通じない用語ですが、わかる人にはわかります(笑)
 ハンドガンはメイドさん本体と別の手法で作っていくので、太いラインで書く必要はありません。

 ハンドガンはあとで書き足し、スキャナーで読んで立体的に作りこんでいます。

 なお、銃火器を指定される場合、「銃っぽい形」が書かれている程度で結構なのですが、銃器の名前はオプションなど、注釈入れていただけると助かります。一言にM4としても、レイルの有無、装備(ダットサイトやスコープ、グリップ、グレネードなど)で印象がだいぶ変わりますからね。


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コンテンツ コンセプト
○はじめに
○ストーリー
【注意!】
○刺繍の制限
○下書き
○サイズ
○外周処理
○フォント
○サインペンで
清書する方法
○着色の注意
○入稿形式
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